ハロー介護職!
みなさんは「OPEN CARE PROJECT(オープン ケア プロジェクト)」をご存じですか?
経済産業省が推進する「OPEN CARE PROJECT」は、介護を「個人の課題」から「みんなの話題」へと転換することを目指す革新的なプロジェクトです。
このプロジェクトは、介護に関わる多様な主体が協力し、介護の課題を解決するためのコミュニティを形成することを目的としています。
【記事監修者】
堀池和将
~経歴~
特別養護老人ホーム勤務(ユニットリーダー)
サービス付き高齢者住宅勤務(サービス提供責任者・訪問介護管理者・施設長)
~保有資格~
介護福祉士
「OPEN CARE PROJECT」の背景と目的
「OPEN CARE PROJECT」の立ち上がった背景
2025年には、第一次ベビーブーム世代の約800万人が後期高齢者となり、日本は未曾有の超高齢社会を迎えます。
このような高齢化と少子化、共働き世帯の増加を背景に、多くの人が「介護」というライフイベントを計画に取り入れる必要があります。
また、介護が生じた際の労働生産性の低下は大きな課題であり、介護休業などの制度的支援だけでなく、より実効的なサポートが求められます。
社会全体で介護の現実を認識し、異業種を含む広範な解決策が重要です。
「OPEN CARE PROJECT」の目的
「OPEN CARE PROJECT」は、介護を個人の問題から社会全体の話題に変えることを目指しています。
介護当事者や介護職、メディア、クリエイター、企業など多様な主体が連携し、介護に関する議論や課題解決のアクションを推進します。
プロジェクトに賛同する団体や個人に対してロゴマークの提供などでサポートし、業種を超えた対話やマッチングの場を設けて、コミュニティの拡充や連携の推進を図ります。
「OPEN CARE PROJECT」ロゴマークについて
「OPEN CARE PROJECT」では、『介護を「個人の課題」から「みんなの話題」へ』をテーマにしたロゴを開発しました。
ロゴは、会話がない状態を表すOPENの「O」と、会話が生まれた状態を示すCAREの「C」で構成されています。
このプロジェクトロゴは、使用規約に同意し申請すれば、誰でも利用可能です。
商品やイベント、キャンペーンなどにロゴマークを活用して、取り組みに活用することができます。
「OPEN CARE PROJECT」の立ち上げと「OPEN CARE TALKS」
「OPEN CARE PROJECT」では、プロジェクトの準備段階として「OPEN CARE TALKS」を3度開催しました。この討論会には、介護当事者、介護業務従事者、クリエイターなど多様な背景を持つ参加者が集まりました。以下に、「OPEN CARE TALKS」の3つの重要ポイントをまとめます。
多様な背景を持つ参加者の議論
介護当事者、業務従事者、クリエイターが集まり、異なる視点からの意見交換が行われました。これにより、様々な視点から介護の課題を深く理解し合うことができました。
課題共有とアイデア開発
討論会では、まず介護に関する課題を共有しました。その上で、これらの課題を解決するための具体的なアイデアを開発する議論を行いました。ここで出たアイデアは、実現可能性も考慮され、具体的な行動に移すためのステップが議論されました。
アイデアの実践
討論会で生まれたアイデアは、そのまま実行に移すか、さらにブラッシュアップして形にしていくことが奨励されました。これにより、議論で生まれた新しい発想が実際のアクションにつながることを目指しています。
「OPEN CARE PROJECT」は、介護の課題を共有し、多様な主体が連携して解決策を模索することで、介護を「個人の課題」から「みんなの話題」へと変えていくことを目指しています。
このプロジェクトの一環として、ロゴマークも提供されており、賛同する団体や個人は、申請を通じてこれを使用することができます。
イベントやキャンペーンでの使用も推奨されています。
OPEN CARE PROJECT AWARD
「OPEN CARE PROJECT AWARD」は、経済産業省が主催する表彰制度です。
このアワードは、介護の課題解決に向けた革新的なアイデアや取り組みを表彰し、広く周知することを目的としています。
応募資格は企業、団体、個人を問わず、介護に関連する優れたプロジェクトやサービスが対象です。
表彰式では受賞者の事例紹介や表彰状の授与が行われ、優れた取り組みの普及と支援を目指します。
2023年の受賞作品はこちらで確認することができます。
OPEN CARE PROJECT|まとめ
「OPEN CARE PROJECT」は、介護を「個人の課題」から「みんなの話題」へと変えることを目指す経済産業省のプロジェクトです。
超高齢社会に向けて、介護の課題解決に取り組む多様な主体が連携し、具体的なアイデアを共有し実行する場を提供します。
現職の介護職の皆さんには、日々の業務の中で得た知識や経験をプロジェクトに生かし、介護の未来を共に創り上げる新たなヒントとなることを期待しています。
共に前進しましょう!