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終末期の母、最後に願ったこと~親族間の対立、その時私は…~

先日、フォロワーの方から、とても辛い体験談を共有していただきました。

それは、終末期を迎えたお母様の介護をめぐる、家族間の葛藤の物語でした。

「母は、静かに、穏やかに過ごしたいと願っていました。でも、一部の親族は、良かれと思ってやったことが、逆に母を苦しめていたんです」

そう語る彼女の声は、悲しみと後悔に満ちていました。

終末期の介護とは、一体何なのでしょうか?

本人の尊厳を守るとは、どういうことなのでしょうか?

彼女の体験談は、私たちに多くのことを問いかけます。

今回は、フォロワーの方から寄せられた体験談をもとに、終末期の介護における家族間の葛藤、そして、本人の尊厳を守るために私たちができることを考えていきたいと思います。

話の伝わらない叔母

「お姉さん、これ美味しいよ。ほら、あーんして」

そう言って、父方の叔母は母の口に甘い果物ジュースをスプーンで運ぼうとします。

「…いらない」

弱々しい声で母は首を横に振りました。

末期の癌で入院している母は、最近めっきり食欲がなく、特に甘いものを嫌がるようになっていました。

それなのに、叔母はいつもこうして、母の嫌がることをするのです。

「せっかく持ってきてあげたのに、意地を張らないの」

叔母はそう言って、無理やりジュースを飲ませようとします。

私は、母の苦しそうな表情を見るのが辛くて、叔母に言いました。

「おばさん、お母さんは甘いもの嫌がるんだから、もうやめて」

でも、叔母は聞く耳を持ってくれません。

それどころか、「あなたに言われたくない」と、私を睨みつけました。

終末期の介護とは、一体何なのでしょうか?

母の願い

母は、静かに、穏やかに過ごしたいと願っていました。

それは、長年連れ添った父と、私たち家族と、ゆっくりと最期の時間を過ごすということ。

そして、何よりも、自分の意思を尊重してほしいということでした。

しかし、叔母は、母の願いを全く理解していないようでした。

それどころか、自分の考えを押し付け、母を困らせるばかり。

例えば、母が会いたくないと言っている親戚を、勝手に連れてきたり。

母が食べたくないと言っているものを、無理やり食べさせようとしたり。

私は、そんな叔母の行動に、何度も声を荒げそうになりました。

でも、母はいつも、「〇〇(私の名前)、落ち着いて」と、私をなだめるのです。

「お母さん…」

私は、母の優しさに触れるたび、自分の無力さを感じました。

看護師さんの言葉

ある日、いつものように叔母が母にジュースを飲ませようとした時、私は近くにいた看護師さんに相談しました。

「あの、母が嫌がっているのに、叔母が無理やりジュースを飲ませようとするんです。何か止めてもらえませんか?」

看護師さんは、困ったような顔をして言いました。

「気持ちは分かるのですが、私たちには、ご家族の方を説得する権限はないんです。まずは、ご家族の間でよく話し合ってみてください」

私は、看護師さんの言葉に、どうすることもできないもどかしさを感じました。

家族会議

私は、意を決して、父や他の親戚に相談し、家族会議を開くことにしました。

そして、母の願い、叔母の行動、私の気持ちを、全て話しました。

最初は、叔母も反発していましたが、父や他の親戚が、母の気持ちを尊重するように諭すと、次第に大人しくなりました。

「ごめんね、お姉さん。私は、良かれと思って…」

叔母は、そう言って、初めて母に謝りました。

母の最期

それから、母は穏やかな日々を取り戻しました。

父や私たち家族と、ゆっくりと最期の時間を過ごし、そして、安らかに息を引き取りました。

母の最期は、穏やかで、そして、とても美しいものでした。

まとめ

終末期の介護は、本人の尊厳を守るために、周囲の協力が不可欠です。

特に、親族間の意見の相違は、本人を苦しめるだけでなく、残された家族にも深い傷を残します。

もし、あなたも同じような悩みを抱えているなら、一人で抱え込まず、専門機関や周囲の人に相談してください。

そして、何よりも、本人の気持ちに寄り添い、尊重してあげてください。

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ハロー介護職

HSPの介護福祉士、ハロー介護職です。
仕事と家庭の両立に奮闘中。HSPは介護で良い面もありますが、疲れも感じやすいです。でも、寄り添う力や気配りは強み。
このブログでは、HSPが介護で活躍するヒント、仕事と家庭の両立を発信。同じ悩みを持つ方と繋がり、支え合いたいです。 よろしくお願いします。

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