広告 学び

あなたも危ない?介護職員のメンタル崩壊が止まらない理由

2024年9月29日

介護職員のメンタルヘルス問題は、業界全体で深刻な課題となっています。高齢化が進む日本において、介護職員の需要は年々高まっている一方で、現場では多くの職員がメンタルヘルスに関する悩みを抱えています。この記事では、介護職員のメンタルヘルス問題の背景と現状について深掘りし、その解決策についても考察します。

この記事を書いた人

ハロー介護職

適応障害と付き合いつつ、日々介護現場で高齢者と向き合う一人の介護職。
X(旧Twitter)やTikTokで自信の介護感や疑問を投げかける活動をしています。
介護系記事監修の仕事もしています。
お仕事の相談はX(旧Twitter)のDMにて受け付けております。
お気軽にご相談ください。

介護職員のメンタルヘルス問題とは?

介護職員のメンタルヘルス問題は、心身のストレスや心理的な負担が原因で、精神的な不調を引き起こす状態を指します。うつ病や不安障害、過労による燃え尽き症候群(バーンアウト)などが代表的な症状であり、これらは日常の業務を遂行する上での大きな障害となります。

介護業界は、肉体的な負担だけでなく、精神的なストレスも多く、長時間労働や人手不足が常態化しているため、介護職員のメンタルヘルス問題が深刻化しています。

ハロー介護職
ハロー介護職

介護職員のメンタルヘルス問題の背景

介護職員が抱えるメンタルヘルス問題の背景には、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。

(1) 人手不足

介護業界は、慢性的な人手不足が続いています。厚生労働省の調査によると、2035年までに約69万人の介護職員が不足すると予測されています。人手不足により、1人当たりの業務量が増加し、職員は常に多忙を極めています。こうした過重労働が、心身の負担を増大させ、メンタルヘルスの悪化につながることが多いです。

(2) 感情労働

介護職は、利用者やその家族との密接なコミュニケーションが求められます。感情労働とも呼ばれるこの業務は、職員が自分の感情をコントロールしながら他者に対して共感や思いやりを示すことが求められるため、精神的な負担が大きくなります。特に、認知症患者とのコミュニケーションや、利用者の死と向き合う場面では、職員の心理的な負担が一層高まります。

(3) 低賃金と待遇の問題

介護職員の賃金は、他の業種と比較して低く抑えられているのが現状です。日本の介護職員の平均年収は約320万円程度で、これに対して仕事内容や責任が大きいと感じる職員が多く、不満が高まっています。また、昇進やスキルアップの機会が限られていることから、将来のキャリアに対する不安を抱える職員も少なくありません。

(4) 社会的評価の低さ

介護職は社会にとって非常に重要な役割を果たしていますが、その重要性に対する社会的評価が必ずしも高いとは言えません。多くの職員が「誰かのために働いている」という誇りを持ちながらも、社会的な評価が低いと感じることで、職業へのモチベーションが下がるケースが見られます。このようなギャップが、メンタルヘルスの問題をさらに悪化させる要因となっています。

介護現場でのメンタルヘルスの現状

(1) ストレスフルな職場環境

多くの介護施設では、職場環境が非常にストレスフルです。人手不足に加えて、業務の過重や緊急対応が頻発するため、職員は常に時間に追われています。こうした状況では、休憩を取る時間すら限られてしまい、精神的・肉体的に疲労が蓄積しやすくなります。

(2) バーンアウト(燃え尽き症候群)

特に、長時間労働や過剰な業務量が続く場合、バーンアウトと呼ばれる精神的な疲弊状態に陥ることがあります。バーンアウトになると、やる気を失い、仕事への興味を喪失してしまうだけでなく、心身の健康にも深刻な悪影響を及ぼします。介護職員のバーンアウトは、利用者のケアにも悪影響を及ぼすため、非常に重要な課題です。

(3) 高い離職率

介護業界の離職率は非常に高く、多くの職員が精神的な負担を理由に退職を決断しています。厚生労働省のデータによれば、介護職員の1年以内の離職率は15%を超えています。この背景には、メンタルヘルスの問題が大きく影響しています。

介護現場におけるメンタルヘルス対策の必要性

介護職員のメンタルヘルスを守るためには、労働環境の改善が不可欠です。具体的には、以下のような対策が考えられます。

(1) 労働環境の改善

労働時間の適正化や、業務の効率化を図ることは重要です。業務を分担する体制を整えることで、職員の負担を軽減し、ストレスを減らすことができます。また、職場内でのコミュニケーションの促進や、メンタルヘルスケアを行うためのサポート体制を整えることも効果的です。

(2) 定期的なカウンセリングやサポート

介護職員に対して、定期的なカウンセリングや心理的なサポートを提供することが有効です。職員が自身のメンタルヘルス状態を把握し、適切なサポートを受けられる環境を整えることで、問題の早期発見と解決が期待できます。

(3) 賃金や待遇の改善

介護職員の待遇改善は、職業の魅力を高めるために欠かせません。適切な賃金や福利厚生を提供することで、職員が安心して働ける環境を作り出し、メンタルヘルスの問題を未然に防ぐことができます。

(4) 感情労働に対する教育と支援

感情労働の負担を軽減するためには、介護職員が適切なスキルを身につけることが重要です。例えば、コミュニケーションスキルやストレスマネジメントのトレーニングを行うことで、職員が精神的な負担をより効果的にコントロールできるようになります。

まとめ

介護職員のメンタルヘルス問題は、業界全体で解決すべき重要な課題です。労働環境の改善やサポート体制の充実、賃金や待遇の向上など、総合的な対策が必要です。職員一人ひとりが健康で安心して働ける環境を作ることが、介護業界の未来を支える鍵となるでしょう。

タグ

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ハロー介護職

HSPの介護福祉士、ハロー介護職です。
仕事と家庭の両立に奮闘中。HSPは介護で良い面もありますが、疲れも感じやすいです。でも、寄り添う力や気配りは強み。
このブログでは、HSPが介護で活躍するヒント、仕事と家庭の両立を発信。同じ悩みを持つ方と繋がり、支え合いたいです。 よろしくお願いします。

-学び